お参りの方法/葬儀のマナー

お仏壇へのお参り方法

1.ろうそくを灯します

灯は魂の象徴です。お蝋燭に灯をともし、炎のゆらぎを見つめると、心が静まるものです。お蝋燭の炎は、生まれ生きること、老い行くこと、病になること、そして死んでいく人生を照らしだす「知慧」の光に例えられます。

2.お香を焚きます

ご本尊とご先祖様に供えるお香の良い香りは悲しみを癒し、不安を静め、思い出を呼び覚まし、将来への希望を生み出します。
そして、あなた自身が清められ、ご本尊、ご先祖様とのつながりがより深くなります。また、お硬派ご本尊やご先祖様の食べ物とされていますので、よい素材を使用したお香をお使いください。

3.お花をいけます

心に優しく語りかけてくれるお花は、ご本尊のはたらききそのものです。お花は小さな宇宙。そこに宿るのはご本尊の教え。
移ろい行く花の姿と色は人生の姿。
お花をイケることはご本尊の教えを知り、一瞬も止まらない人生を知ることにたとえられます。そこから生まれるのは優しさに満たされた命の顕われとなります。

4.ご飯をお供えします

「お仏飯」といい炊きたての御飯を差し上げます。
仏飯器(ぶっぱんき)を使い、炊きあげます。輝くお米の一粒一粒には命を支える力が秘められており、ご本尊とご先祖様にさし上げたご飯は、後で私たちで頂きます。

5.合掌します

お仏壇の前ではまず右手と左手を合わせて合掌をします。
合掌はもともとインドに起源があるとされますが、仏教では右手を仏と悟りの世界、左手を我々衆生(しゅじょう)の世界とし、両手を合わせることで仏の世界と我々の世界が一体になるとしています。

6.リンを鳴らします

お仏壇の前で読経するときにはリンを鳴らします。その音は空間を浄め、読経の始まりを告げる音となります。また、読経の時には宗派により木魚(もくぎょ)・鉦(かね)・木鉦(もくしょう)等を鳴らすこともあります。音は読経と同様にご本尊の世界を荘厳(しょうごん)するもので、音を鳴らす仏具のことを梵音具と呼びます。

6.お経を読みます

お経を声に出して読むことを読経(どきょう)と言い、読経により、私たちはご本尊の教えに触れ、ご本尊の世界に入ることになります。
読経を終えたら一礼し、下がります。

お参りとは古来より続けられてきたもので、家に仏壇がある場合は毎日朝と就寝前の二度お参りをするものだとされています。
ただし、それが絶対ではなく、故人、ご先祖を尊ぶ気持ちでマナーとして、お参りの作法は正しく身につけておきたいものです。

葬儀のマナー

[訃報を受けたら]

・服装は平服 香典は通夜・葬儀で

通夜や葬儀前に弔問する場合、喪服であるひつようはありません。
地味な服であればかまいません。アクセサリー類は外します。
喪家では祭壇の用意が出来ていない場合や、遺族の方が喪服に着替える前のこともあるからです。
香典は通夜・葬儀に持参するのが一般的です。


・事情があって行けない場合

様々な事情で聴聞できない場合には、代理人を立てます。
代理人となるのは妻や子供となります。
代理人が聴聞する場合には、本人が弔問できない事情を手短に話すようにします。


・長居はしない

遺族の方は悲しみの中にある上、葬儀の準備などで慌ただしく、長居することは避けます。
また、不必要なおしゃべりも避けたほうが無難です。


[弔問の挨拶]

・一般的な挨拶

「この度は、まことにご愁傷様でございます」「この度のご不幸まことにご愁傷様でございます」「この度のこと本当に思いがけないことで残念でございます」に続く言葉として「心からお悔やみ申し上げます」「さぞやご落胆のことでしょう」「さぞかしご無念のことでしょう」


・弔電を打つ

弔電はNTTの115番で受け付けています。
電話をかけると電報の種類を聞かれますので、「弔電をお願いします」と答え、あとはオペレーターの指示により電報の本文などを決めていきます。
電報の本文は例文が用意されていますので、オペレーターに確認するとよいでしょう。
弔電の受取人は喪主となりますが、喪主がわからない場合には故人の名前に続いて「ご遺族様」「遺族一同様」などとします。

[装いのマナー]

弔問における装いは、大別して正喪服、準喪服、略喪服の3種類に分類することができます。


・正喪服・・・正喪服とは遺族・親族の方々が着る喪服のことです。

・準喪服・・・葬儀・告別式の際には準喪服を着用します。

・略喪服・・・通夜の弔問の際には略喪服にします。